あの冬の朝の出来事から、
しばらくのあいだ、同じことを何度も思い返していました。
どうして私は、
あのとき連れて帰らなかったのだろう、と。
強く責めるような気持ちではなく、
胸の奥に、静かに広がる問いのようなものでした。
日が経つにつれて、
少しずつ分かってきたことがあります。
それは、
私はあのとき、自分の気持ちよりも、
「そうするものだ」という流れの中にいた、ということでした。
もちろん、それが間違いだったとは思っていません。
けれども、
あのとき確かに感じた小さな違和感に、
もう少し立ち止まることもできたのではないかと、
今は思っています。
それからというもの、
日々の中でふと立ち止まることが増えました。
ほんの小さなことでも、
「あれ、少し違うかもしれない」と感じたときには、
そのまま流されずに、少しだけ自分の中に戻ってみる。
そんな時間を持つようになりました。
人と関わる中で、
流れに乗ることや、
周りに合わせることは、
とても大切なことでもあります。
けれども同時に、
自分の内側にある静かな感覚も、
同じくらい大切にしていきたいと思うようになりました。
無理に主張するのではなく、
誰かとぶつかるわけでもなく、
ただ、
自分の中で「少し違う」と感じたときには、
そっと立ち止まる。
それだけで、
心の中の景色が少し変わるような気がしています。
最近、
なんとなく気持ちが軽くなってきました。
それはきっと、
自分の中の小さな声に、
少しずつ耳を傾けるようになったからなのだと思います。
あの日の出来事は、
今振り返ると、
ひとつの区切りのような時間でした。
何かを教えられた、というよりも、
自分の中にあったものに、
気づかせてもらったような気がしています。
これからも、
急がずに、
流されすぎずに、
ときどき立ち止まりながら、
自分の歩く方向を確かめていきたいと思います。
昨日の夕方、チョコちゃんとの散歩の途中で見た空です。
今の私の気持ちとして、ここに残しておきます。

