数日前、台風7号と8号が、続けて近づいてくるという予報がありました。
前日の夜から雨は強く降り、当日の朝も、土砂降りになったり、少し止んだりを繰り返していました。
その日、私は自治会へ向かいました。
歩いていると、あちらこちらの家の生け垣や庭先から、水が勢いよく道路へ流れ出ていました。
歩いても歩いても、どこの家からも、同じように水が流れてきます。
その様子を見て、私ははっとしました。
これは、庭にたまった雨水が、自然に道路の方へ流れるように作られているのだと思いました。
家というものは、ただ人間が住むためだけに建てられているのではなく、雨や風や地形と共にあるものなのだと感じました。
建物は、自然の上に建てられています。
けれども、そこには人間の知恵があり、工夫があり、長い年月の経験があります。
大雨の時、庭にたまった水が家の中へ入らず、外へ流れ、道路へ出て、やがて低い方へ流れていく。
その当たり前のように見える仕組みの中に、たくさんの人の知恵と技術があるのだと思いました。
大工さんや、建築に携わる方々。
道路や排水を考えてくださった方々。
普段は意識しないところで、私たちの暮らしは、たくさんの方々の仕事に支えられているのですね。
私はそのことに、今さらながら気づきました。
今さらでも、気づけたことが嬉しかったです。
人間の歴史は、こうして一歩一歩進んできたのだと思います。
雨に備え、風に備え、住まいを守り、暮らしを守る。
その積み重ねが、今の私たちの生活を支えてくれています。
けれども同時に、人間は、自分たちの暮らしを便利にするために、自然の姿を変えてきたことも事実です。
植物や動物、ほかの命の居場所を、知らず知らずのうちに狭めてきたこともあるのだと思います。
雨の中、人間の知恵に守られながら歩いていました。
そのとき、ふと、動物たちは今どこで雨をしのいでいるのだろうと思いました。
私たちの暮らしは、多くの人の知恵に支えられています。
だからこそ、その知恵を、ほかの命とも共に生きるために使っていけたらと願います。
少しずつでも、そんな方向へ歩いていきたいです。
I’m truly grateful.