今朝、下弦の月様にお会いしたくて、午前4時少し前に外へ出ました。
このところ、雨や曇りの日が続いていたため、なかなか月様にお会いすることができませんでした。
けれど今朝、空を見上げると、そこには美しい下弦の月様がいらっしゃいました。
久しぶりの再会が、とても嬉しく感じられました。

そして今、太陽様も顔を出してくださいました。
昨日は、振り返ってみると、とても充実した一日でした。
いつもの家事をこなし、その合間にスーパーマーケットへ行き、毎日の食卓に必要なものを買いました。
帰宅してからは、お料理の下ごしらえもたくさんしました。
一つひとつは、いつもの暮らしの中にあることです。
けれど昨日は、久しぶりに広がった青空と、明るい太陽様の日差しが、いつもの景色を特別なものに見せてくれました。
富士山の見晴らし台から空を見上げた時、思わず思いました。
「夏って、こんな色をしていたんだなあ。」
長く続いた雨や曇りの日々のあとだったからでしょうか。
青い空も、木々の緑も、太陽の光も、何もかもが新鮮に感じられました。

季節が、ある日突然、大きく動いたような気がしました。
スーパーマーケットへ向かう途中、いつもの八百屋さんの前を通りました。
その日は休業日でしたが、奥様が外へ出て、ツバメさんたちを見守っていらっしゃいました。
先日、まだとても小さなツバメの赤ちゃんがいました。
兄弟の中でも体が小さく、お母さんからご飯をもらう順番が、なかなか回ってこないのだそうです。
十分に食べることができないと、育つことが難しくなったり、巣から落ちてしまったりすることもあるそうです。
台風のような雨風の日にも、八百屋さんの奥様は外へ出て、その小さな命に缶詰のワームを差し上げていました。
昨日、奥様が嬉しそうに声をかけてくださいました。
「この間、ご飯をあげていた子ですよ。見てください。こんなに大きくなったんですよ。」
見上げると、あの小さかったツバメさんは、本当に立派に成長していました。
「あと二、三日で巣立ちます。」
そう教えてくださいました。
私は思わず、
「小さく生まれて、大きく育て、ですね。」
と言いました。

奥様も、きっと感無量でいらしたと思います。
反対側の巣にも、大きく育ったツバメの赤ちゃんたちがいました。
そして奥様が、今度は一番端の方を指さしました。
「この子は、生まれてまだ二日くらいですよ。ほら、小さな頭が見えるでしょう。」
私は驚きました。
初めは、どこにいるのか分かりませんでした。
すると奥様が、
「こちらから見てください。」
と、よく見える場所まで案内してくださいました。
巣の中には、本当に小さな頭が見えました。
ちょうど夕方の日差しが差し込む場所で、少し逆光になりましたが、写真にも収めることができました。

一つの巣では、もうすぐ巣立ちを迎える子がいます。
そして、すぐ近くの巣では、生まれてまだ二日ほどの小さな命が育ち始めています。
同じ場所で、巣立ちと誕生が静かにつながっていました。
通りかかる方々も足を止め、八百屋さんの奥様に、いろいろなことを尋ねていらっしゃいました。
奥様のお話では、毎年戻ってきたツバメさんで、最も長かったのは四年ほどだったそうです。
その子は、やがて自分の子どもたちも連れてきたそうです。
「どうして、ここが分かるのでしょうね。」
そう尋ねる方に、奥様も、
「どうしてでしょうね。」
と笑顔で答えていらっしゃいました。
遠い場所から海を越えて渡ってきて、卵を産み、ひなを育て、そしてまた旅立っていく。
その小さな体のどこに、それほどの力があるのでしょう。
どれほど長く、厳しい旅なのでしょう。
そう考えると、今、私の目の前にツバメさんたちがいること自体が、とても尊いことのように思えてきました。
そして、その小さな命を毎日見守り、必要な時には手を差し伸べていらっしゃる八百屋さんの奥様。
ツバメさんのお話をされる時のお顔は、本当に輝いていました。
そこにあるのは、見返りを求めない愛なのだと思いました。
生きている命への、無償の愛です。
その後、スーパーマーケットへ行きました。
店内で偶然、ご近所の奥様とお会いしました。
先日、自治会の集金で伺ったお宅の方です。
ご近所ではありますが、これまでは、ゆっくりお話をする機会はほとんどありませんでした。
ところが最近、チョコちゃんとのお散歩の途中でお会いしたり、自治会の活動を通して言葉を交わしたりするようになりました。
昨日は、スーパーの中で偶然、隣り合わせになりました。
奥様が、
「お客様にお出しするコーヒーのクリームは、どこにありますか。」
と、私に尋ねてくださいました。
私は嬉しくなって、売り場をご案内しました。
そして、
「私は、コーヒークリームの代わりに、その時に家にある牛乳や豆乳を、小さなミルク用の器に入れてお出しすることもあります。」
と申し上げました。
すると奥様は、
「私も、そうします。」
とおっしゃいました。
奥様はお一人で暮らしていらっしゃるため、必要なものを一つひとつ、とても丁寧に選んでいらっしゃいました。
この奥様は、以前、ご両親のお住まいを近くに用意され、長い間、介護をなさっていました。
ご両親のお宅までは、ほんの二十メートルほどでした。
それでも、お食事やおやつを丁寧に手作りし、車で運んでいらっしゃいました。
そのお姿を、私は今でも覚えています。
お言葉もいつも丁寧で、お会いすると、
「お母様は、お元気でいらっしゃいますか。」
と、私の母のことも気にかけてくださいます。
昨日は、外国へ送るものがあり、郵便局へ来たついでに、久しぶりにこのスーパーへ寄られたそうです。
私はほとんど毎日のように利用していますので、少しだけお役に立つことができました。
自治会の活動を始めたことで、今までご挨拶だけだった方と、少しずつ言葉を交わすようになりました。
そして昨日は、スーパーの中で、もう一歩深いお話をすることができました。
それが、とても嬉しく感じられました。
買い物を終え、いつもの鳩カフェでアイスコーヒーをいただきました。
青い空。
生き生きとした木々の緑。
巣立ちを間近にしたツバメさん。
生まれてまだ二日ほどの、小さなツバメさん。
その命を見守る、八百屋さんの奥様。
そして、スーパーで偶然お会いした、ご近所の奥様との温かな会話。
私はふっと、
「今日は、何か特別な日だなあ。」
と思いました。
特別な予定があったわけではありません。
いつもの家事をして、買い物をして、お料理の下ごしらえをした一日です。
けれど、少し外へ出て、周りを見渡してみると、そこにはたくさんの命があり、人とのつながりがあり、季節の変化がありました。
長く続いた雨の向こうから、夏がやってきました。
夏って、こんな色をしていたんだなあ。
久しぶりの青空を見上げながら、私はしみじみと思いました。
そして今朝。
久しぶりに美しい下弦の月様にお会いすることができました。
やがて太陽様も顔を出してくださいました。
月様から太陽様へ。
昨日から今日へ。
季節も、命も、人とのつながりも、静かに続いています。
そして今朝、チョコちゃんと歩いた芝生公園にも、昨日感じた夏の色が、まぶしいほどに広がっていました。

すべてに感謝いたします。
I’m truly grateful.