庭のバラがまた咲きました。
咲いた花の下には三つの蕾が並び、少し離れたところには大きな蕾もあります。

今年もこうして咲いてくれたことがうれしくて、しばらく庭で楽しみたいと思っていました。
ところが今日の夕方、庭に出てみると、花びらが三枚ほど落ちていました。
天気予報を見ると、今夜から明日にかけて雨の予報です。
たぶん、今咲いている花は明日の朝には散ってしまうでしょう。
そう思うと、お花の部分だけ切って家の中へ入れてあげることもできます。
雨に濡れず、もう少し長く楽しめるかもしれません。
けれども今日のバラは、とても幸せそうに見えました。

開いた花のそばでは妹たちのような蕾が大きく育ち、少し離れた場所のお友達も八分ほど開いています。
花びらが少し落ちたことで、妹たちも顔をのぞかせ始めました。
夕日の中で、みんなが明るく輝いています。
そんな姿を見ていると、
「さあ、お家に避難しましょうね」
と声をかけて切ることが、どうしてもできませんでした。
もし今夜散るとしても、ひとりではありません。
妹たちも、お友達もいます。
周りの木々や草花たちも見守ってくれています。
だから、もう少しみんなと一緒に庭で過ごしてほしいと思いました。

ツツジが終わり、サツキも終わりかけた頃、
まるで順番を待っていたかのように、このバラは咲いてくれました。
「私の出番が来ました」
そんな声が聞こえてくるようです。
淡いサーモンピンクの花を見るたびに、心が明るくなります。
その色を見ていると、周りの木々や草花たちまで喜んでいるように感じます。
どうぞ、もう少しだけ。
妹さんたちやお友達と一緒に、庭で楽しい時間を過ごしてくださいね。
