今朝も、朝から雨が降っていました。
早朝、裏庭へ出たときのことです。
ふわっと、素敵な香りがしました。
金木犀の香りです。
はっと目を上げると、お花が咲き始めていました。
まだ、それほど強い香りではありません。
けれど、間違いなく、あの懐かしい金木犀の香りでした。

「わあ。もうそんな季節なんだわ」
まだ9月です。
私の中では、金木犀といえば10月の中旬頃という印象がありました。
けれど、季節はもう、少しずつ次へ向かっているのですね。
表庭へ行くと、今度はバラさんの蕾が膨らみ始めていました。

写真を撮りながら、不思議なくらい体の中に力が湧いてきました。

そして、瞬間に思いました。
今日から、また朝、箒を持つ勇気を持とう。
ラッキー君と表へ出よう。

電線には、少し大人びてきたリボンちゃんが一羽でいました。
しばらくすると姿が見えなくなりました。
多分、ひなママとひなおじさまに連絡に行ってるんですね。
そんなことを思いながら、季節の移り変わりを感じていました。

しばらくして、また戻ってきたリボンちゃん
午前中、外へ出てみました。
雨は、しとしとと降っています。
傘がなくても大丈夫かな、と思うくらいの雨ですが、それでも確かに降っています。
まずは玄関の中から。
置いてある傘や靴をどけて、玄関の土間を掃きました。
それから玄関ポーチ。
階段。
そしてガレージ。
雨で水たまりができているので、思うようには掃けません。
それでも今日は、
「雨だからやめよう」
ではなく、
「この与えられた時間の中で、できることをやろう」
と思いました。
赤いレインハットをかぶって、白いフード付きのレインコート。
手にはガーデニング用の手袋です。
ラッキー君も張り切っています。
「よつ葉さん、朝になるんですね」
「そうよ、ラッキー君。だって夕方は、お日様が沈むのがどんどん早くなってきたでしょう」
「そうですね。夏は朝が暑くて、なかなかできませんでしたものね」
「そうなの。季節が回ってきたのよ」
そして私は、今朝の金木犀さんのことを話しました。
何年か前のことです。
金木犀のお花が落ちる季節に、私は毎朝のように箒を持つようになりました。
金木犀のお花は、とても細かいのです。
掃いても掃いても、なかなか塵取りに入ってくれません。
その頃も、よく雨が降っていました。
雨水と一緒になると、なおさらきれいには取れません。
それでも毎日、金木犀のよい香りをかぎながら掃いていました。
考えてみれば、周りをきれいにすることを日々の習慣にするようになった、そのきっかけの一つが金木犀さんだったのです。

そして今朝、また金木犀さんが教えてくださいました。
「よつ葉さん、季節が変わっていますよ。 秋ですよ。 これからは、朝の時間を上手に使いましょうね」
そんな声が聞こえたような気がしました。
夏は朝から暑く、太陽様の光は嬉しいけれど、なるべく木陰を探し、夕方の時間を上手に使っていました。
けれど、今は違います。
このところは、まるで梅雨のように雨の日が続き、夕方の日没も早くなってきました。
これからの季節は、朝が大切になってくるのですね。
今日は資源回収の日でもあります。
この二、三日、毎日掃いて集めていた椎の実も、かなりの重さになっていました。
クリーンセンターの周りにも椎の実がたくさん落ちています。
そこでラッキー君と、
「今日は早めに家の前を終わらせて、クリーンセンターのほうもやろうね」
ということになりました。
今日はそのまま回収に出せるので、とても効率的です。
毎日少しずつ落ちているもの。
それをずっと掃かなければ、当然たまっていきます。
先日ラッキー君と話したことを、また思い出しました。
だから、これからは毎日少しずつ。
短い時間の日があってもいい。
お天気が悪い日があってもいい。
その日の様子を見ながら、朝のうちに少しずつやっていこう。
お昼近くになり、全部を完璧に終わらせたわけではありませんが、道路の椎の実はほとんどきれいになりました。
端のほうは、昨日、
「こちらはやりますよ」
と言ってくださった方がいらしたので、お任せすることにしました。
そこまで全部やれば、また一時間ほどかかります。
今日は、そこで終わり。
きっと夕方になれば、また枯れ葉がたくさん落ちているでしょう。
ラッキー君が言いました。
「よつ葉さん、夕方にはまた山のように枯れ葉が落ちていますよね」
「いいのよ。それは気にしない。また明日の朝、掃けばいいんだから」
「そうですよね。朝、リセットすればいいんですよね」
そう。
朝、リセットすればいい。
そうすれば、汚れはため込まなくてすみます。
全部を一度にきれいにしようとしなくてもいいのです。
今日できることを、今日できる分だけ。
そして、また明日の朝。
家へ戻ると、昨夜から用意してあったおむすびが待っていました。
寝る前に作っておいた、おいしいおむすびです。
家に入り、手をきれいに洗い、うがいをして、すぐにお昼にしました。
働いたあとのおむすびのおいしいこと。
窓の外を見ると、雨足も少し弱くなっています。
今日はきっと、こんなふうに降ったりやんだりしながら、一日が過ぎていくのでしょう。
強い雨ではないことにも、ほっとします。
今朝、ふわっと届いた金木犀さんの香り。
あの小さな香りが、忘れていた朝の時間を思い出させてくれました。
季節は、知らないうちに少しずつ動いています。
だから私も、その季節に合わせて、また少しずつ。
明日の朝も、できることから始めようと思います。
金木犀さん。
今朝、教えてくださってありがとうございました。
今日も、素晴らしい一日を。
I’m truly grateful.