幼い頃から、「明けの明星」「宵の明星」という言葉は耳にしていました。
けれど、それがどの星なのか、私はまったく見分けることができませんでした。
それが変わったのは、2024年の秋のことです。
星空の話題をきっかけに、少しだけ空を意識して見るようになりました。
ある日の夕方、スーパーの帰り道。
空がほんのり夕焼けに染まり始めた頃、
高いところに、ひときわ大きく輝く星が見えました。
「あれは金星です」
その時、初めてはっきりと認識しました。
その日から、私の中で空を見る時間が変わりました。
夕方、家のことをひと通り終えてふと外に出ると、
金星が静かに輝いています。
二階のベランダからも見えましたし、
愛犬チョコちゃんとの散歩のときにも、
夕闇の中でその光を見つけることができました。
まるで、道をそっと照らしてくれるような存在でした。
それまで、星はどこか遠いものでした。
けれどその頃から、私の日常の中に自然と入り込んできたのです。
夕方になると、
「今日は見えるかな」と空を見上げるようになり、
見つけたときには、
少しほっとするような、
一日がやさしく終わっていくような、
そんな気持ちになりました。
振り返ってみると、
あの頃が私にとっての「星の始まり」だったのだと思います。
名前だけしか知らなかった金星が、
毎日の暮らしの中で、静かに寄り添ってくれる存在になりました。
これが、
私と金星さんとの、最初の出会いです。