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たった5分間の花火 ― 月様と金星さんと見た夜

8月18日。

昨日は、本当にたくさんのことが重なった一日でした。

朝から暑くて、私は家の中で少しでも涼しいところを探しながら、なんとか体調を整えていました。

お昼になって、資源回収の紙類を出しに外へ出ました。

時刻は12時20分頃。

真夏の太陽が、容赦なく照りつけています。

そんな中、電線の上に一羽のカラスさんが来ていました。

「あれ? みどりちゃんかな?」

最初は、そう思いました。

ところが、そのまま鮮やかに大谷石の上へ着地しました。

その飛び方を見て、すぐに分かりました。

みどりちゃんではありません。ひなママです。

ひなママは、誰にもコールしませんでした。

ひなおじさまも、リボンちゃんも呼ばずに、一羽でさっとやって来て、お食事を始めました。

その姿を見ながら、

生きる力って、すごいなあ。

と思いました。

この暑さです。

私だって、午前中は自分の体調を整えるだけで一生懸命でした。

ひなママもきっと同じ。

ひなママ

今日はみんなを呼ぶより、まず自分が食べる。

そして、お水を飲む。

今、自分に必要なことをちゃんと分かっているようでした。

しばらくすると、その気配を感じたのでしょうか。

リボンちゃんがやって来ました。

ひなママと一緒に、お行儀よくお食事です。

やがて、ひなおじさまも電線にやって来ました。

ひなおじさまは、いつものように一生懸命食べてはお水を飲み、また食べてはお水を飲み、そして、さっと飛んでいかれました。

最後に残ったリボンちゃん。

リボンちゃん

バードバスに行ったり、たらいの上に乗ったり。

そして突然、

パチャパチャパチャ。

真夏の水浴びが始まりました。

でも、ほんの少しだけ。

二度ほど水浴びをすると、ぽん、と飛んでいってしまいました。

そのあと電線に戻って、羽を広げて乾かしています。

それを見ていて、なんだか分かったような気がしました。

こんなに暑い日は、それぞれが自分に合った方法で過ごせばいいんだ。

ひなママも。

ひなおじさまも。

リボンちゃんも。

そして、私も。

夕方になりました。

バードバスのお水を替えながら、気になっていることがいくつも頭に浮かびます。

伸びてきた草。

室外機に絡まり始めた草。

そして、昨日まで美しく咲いていたバラさん。

朝には少し疲れたように見えていたバラさんは、午後になると、ほとんどの花びらを落としていました。

あまりの早さに、呆然としてしまいました。

そして、もう一つ。

今日は、我が家にいた黒いラブラドール、ジュニ君の14回目のご命日でした。

気がついたのは夕方でした。

でも、日が暮れる前に思い出すことができました。

よかった。

ジュニ君の最期の日のことを思い出すと、今でも胸がいっぱいになります。

私の腕の中で、最後に小さな声を出したジュニ君。

本当は、もっと大きな声で遠吠えをしたかったのではないか。

「みんな、ありがとう」

そう言いたかったのではないか。

私は今でも、そんなふうに思います。

考え始めると、

「あの時、もっと何かできなかったのだろうか」

という思いも出てきます。

けれど今日は、楽しかったことを一生懸命思い出しました。

ジュニ君。

たくさんの楽しい思い出を作ってくれて、ありがとう。

今天国で、安らかに、楽しく過ごしていてくださいね。

お姉さんたちも頑張っています。

ありがとう。

そうお話ししながら、お水をあげました。

その頃には、少し元気が戻っていました。

実はその前に、あまりにぐったりしていたので、冷たいアイスクリームを食べたのです。

最初はそれほど食べたくなかったのに、

「おいしい、おいしい」

と口の中でつぶやきながら食べていました。

きっと体が必要としていたのでしょう。

気がつけば、少し元気になっていました。

よし。

気になっていることをやってしまおう。

ゴム手袋をして、ハサミとビニール袋を持って庭へ。

バラさんをカッティングして、お部屋へ。

室外機に絡んでいた草さんも、申し訳ないけれど取り除かせていただきました。

一つずつ終わるたびに、心の中も少しずつ静かになっていきました。

そして、バードバスのそばから空を見上げました。

ピンクとブルー。

昨日に続いて、なんて美しい夕空なのでしょう。

思わずシャッターを切りました。

それでも、チョコちゃんとのお散歩へ出たのは、結局7時38分頃になってしまいました。

「今日もこの時間になっちゃったね」

そんなことを思いながら外へ出ると、地面が濡れています。

どうやら、知らない間にスコールがあったようです。

でもチョコちゃんは嬉しそう。

熱のこもった地面が雨で冷やされて、ぴんぴんと元気に歩いています。

そのまま、いつもの見晴らし台へ向かいました。

昨日より一日経ったから、月様はもっと違う場所にいらっしゃるだろう。

そう思いながら空を見上げて――

驚きました。

三日月様と金星さん

月様がいらっしゃいました。

雨上がりの雲を、まるで傘のようにまとって。

そして。

金星さんも、いらっしゃいました。

「金星さん!」

嬉しくなりました。

昨日ほど大きくはありません。

いつもの金星さんです。

月様とも少し離れて、いつもの夕空の距離に戻っていらっしゃいました。

昨日のブログのお話などをしながら、月様と金星さんのお写真を撮らせていただきました。

その時です。

金星さんの右下。

江の島の方向から、

ヒューッ。

何かが上がっていきました。

そして――

花火。

「えっ?」

思わず見つめました。

また一つ。

そして、また一つ。

遠く江の島の空に、大きな花火が開いています。

花火です

月様がいらっしゃる。

金星さんがいらっしゃる。

そして、その下では花火。

チョコちゃんも一緒です。

私は、月様と金星さんと一緒に、花火を見ていました。

なんという夜なのでしょう。

夢中でシャッターを切りました。

最後の一枚には、花火の輪も写っていました。

家へ帰ってから、

「あの花火は何だったんだろう?」

と調べてみました。

すると、

「マイアミビーチショー“夏”花火」

とありました。

8月18日の打ち上げ時間は、

19時40分から19時45分。

たった5分間。

驚いて、自分が撮った写真の時刻を見ました。

最初が19時40分。

最後が19時45分。

私は、そのたった5分間に、ちょうど見晴らし台にいたのです。

あと少し早くても。

あと少し遅くても。

見ることはできませんでした。

あんなに、

「今日は早く出よう」

と思っていたのに。

結局、いつものように遅くなってしまったお散歩。

でも、その時間だったからこそ、

月様と、

金星さんと、

チョコちゃんと、

たった5分間の花火を見ることができました。

昨日、月様は、

「よつばさん、そんなに慌てることはありませんよ」

とおっしゃっているようでした。

そして金星さんも、

「もっとゆっくり構えてくださいね」

と。

今日もまた、そうだったのでしょうか。

急いでも、急がなくても。

一生懸命過ごした一日の最後に、

ちゃんと、その時間にしか出会えないものが待っている。

ひなママが教えてくださった、生きる力。

ジュニ君を思い出した時間。

一つずつ片づけた庭仕事。

雨上がりの道を嬉しそうに歩くチョコちゃん。

月様。

金星さん。

そして、たった5分間の花火。

本当に、いろいろなことがあった一日でした。

でも最後には、

「今日も、これでよかったんだな」

そんなふうに思えました。

月様。

金星さん。

そしてジュニ君。

今日もありがとうございました。

I’m truly grateful.

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