今朝、ふと思ったことがあります。
お一人で暮らしていらっしゃる女性は、強い。
最近、ご近所にも、お一人で暮らしていらっしゃるご婦人が増えていることを知りました。
けれども、皆様、ご自分から「一人で暮らしています」と特別におっしゃることは、ほとんどありません。
今までと変わらず、普通に、きちんと、そしてとても優雅に暮らしていらっしゃる。
ですから私は、自治会の幹事や組長のお役目でお宅をお訪ねするようになるまで、そのことを知らなかった方もたくさんいらっしゃいました。
お話しする機会が増えるにつれて、私は皆様の暮らし方に、何度も驚かされるようになりました。
皆様、ご自分をしっかり持っていらっしゃいます。
人との距離をきちんと保ちながら、人に迷惑をかけないように暮らし、そしてご自分の日々を大切にしていらっしゃる。
中には、ますます優雅に暮らしていらっしゃるように見える方もいます。
また、この地域の山を守る活動の中心になっていらっしゃる方もいます。
大雨や嵐、台風が来る前には、山の排水溝が落ち葉で詰まらないように、お一人でも出かけて掃除をされるそうです。
長い海外生活の経験を生かして、毎年ご自宅でハロウィンをされ、地域のお子様たちを楽しませていらっしゃる方もいます。
ご主人様を比較的若い頃に亡くされ、その後、息子様から、
「お母さん、これからは思いきり自分の好きなことをするといいよ」
と励まされ、本当にご自分の好きなことを始められた方もいらっしゃいます。
その方のお庭には、本当にたくさんのお花様が咲いています。

一つ一つを大切に育てていらして、私も通りかかるたびに、つい足を止めて見入ってしまいます。
何度か立ち話をするうちに、以前、その方がこんなお話をしてくださいました。
「古い知人に会うのは、今の私にはあまり健康的ではないの。
ご近所の方と、ちょっと立ち話をしたり、お天気のことを話したり。
そういう何気ない毎日が、私にはとてもいいのよ」
私は、その言葉がとても心に残りました。
昔からの知人に会うことが嫌なのではありません。
懐かしい方と会えば、もちろん嬉しい。
けれども、昔の自分に戻ったような会話をしたり、久しぶりに会うために身なりを整えたり、いろいろと気を使ったり。
それもまた、思っている以上にエネルギーを使います。
それよりも、
朝起きて、
食事を作って、
犬のお散歩をして、
お花様を育てて、
自分の家を整えて。
そうして一日を暮らしていると、それだけでも一日は十分に満ちています。
そんな毎日の中で、ご近所の方と、
「今日は少し涼しいですね」
「お花がきれいですね」
そんな短い言葉を交わす。
それくらいの距離感が、とても心地よいことがあります。
私も、そのお気持ちはよく分かります。
また、見晴らし台の近くに、昔お医者様が開業していらした大きなお宅があります。
今は、奥様がお一人で暮らしていらっしゃいます。
チョコちゃんのお散歩で夜に前を通ると、よくお掃除をしていらっしゃいます。
お宅の前だけではありません。
向かい側にある幼稚園の駐車場のあたりまで、落ち葉がたまっていると、一緒に掃いていらっしゃるそうです。
けれども、最近大きなご病気をされ、一時入院されたそうです。
無事に戻られてから、その方は考えられたそうです。
「自分が元気で掃除できる間はいい。でも、できなくなったらどうしよう」
そこで幼稚園の先生方に、
「これまでは私が少し掃除していましたが、これからはこちらでもお願いできますか」
とお話しされたそうです。
それでも、なかなか思うようにはいかないこともあるそうです。
落ち葉がたくさん積もれば、散歩をしている高齢の方が滑ることもあります。
危ないから、と、結局またご自分で掃除をされることもある。
私は、そういうお話を伺うたびに考えます。
こうして、誰かに言われたわけでもないのに、ご自分の周りを整え、誰かのためになることを続けていらっしゃる方は、本当にお元気です。
お元気だからできるのでしょうか。
それとも、そういうことをしていらっしゃるから、お元気なのでしょうか。
きっと、どちらもあるのかもしれません。
そして、その方はとてもおしゃれです。
以前、植木屋さんが入っていらしたとき、休憩のお茶を出される場面を偶然見かけたことがありました。
小さなテーブルをきちんと用意されて、そこに心を込めたお茶やお菓子を置いていらっしゃいました。
その光景が、とても素敵でした。
私は植木屋さんに来ていただくとき、昔からおもてなしに気を使ってきました。
自分の大切な庭の木々やお花様を扱ってくださる方です。
ですから、暑い夏には大きなスイカをお出ししたり、午前中は和菓子と日本茶、午後はケーキや果物、冷たいコーヒーをお出ししたり。
家族から、
「そこまでしなくてもいいんじゃない?」
と言われることもありました。
けれども私は、同じ一日を一緒に働いているような気持ちで、その時間を過ごしていました。
ですから、その奥様が、ほんの小さなテーブルまで用意して、心を込めて植木屋さんをもてなしていらっしゃる姿を見たとき、私の心まで温かくなりました。
一人で暮らしていらっしゃるからといって、誰かに何かをしてもらう側になるわけではありません。
もちろん、助けが必要なときには助けを借りることも大切です。
でも、お元気なうちは、ご自分の持っている力を、無理のない範囲で周囲に返していらっしゃる。
その姿が、とても強いのです。
自治会館へ行って皆さんと過ごすことも、健康体操をすることも、麻雀を楽しむことも、もちろん素敵です。
けれども、それとはまた少し違って、
ご自分で暮らしを整え、
自分の体力を知り、
できることを静かに続ける。
その生き方に、私は惹かれます。
そして最近、気づきました。
私がこれからこうありたいと思っていることを、すでに毎日の暮らしの中で実践していらっしゃる方が、ご近所にはたくさんいるのです。
だから私は、ついその方々の姿を見てしまいます。
そして、たくさんのことを教えていただいています。
一人で生きていける体力があること。
自分で決められること。
自分の時間を持てること。
それは、とても大きな自由です。
もちろん、不安がまったくないわけではないと思います。
それでも、自分の暮らしを自分で支えながら、周囲にも優しさを差し出している。
その強さを、私は本当に素敵だと思います。
私も、そんな強さを、毎日の暮らしの中で少しずつ育てていきたいと思います。
今日もまた、ご近所の皆様から大切なことを教えていただきました。
そのことに、感謝いたします。
すべてに感謝いたします。
I’m truly grateful.