カラスやお花、星の観察など、日々の小さな気づきを記録しています。

チョコちゃんとの散歩道で、ジュニアくんを思い出しました

日没が早くなり、最近はチョコちゃんとのお散歩も、明るいうちに出かけるようになりました。

金星さんが下がられる前に、見晴らし台へ。
そんな楽しみが、お散歩の時間を少し早めてくれています。

少し前までは、夕方から夜にかけて、星空を眺めながらゆっくり歩いていました。

桜並木を中心に、よい空気を吸って、お星様とたくさんお話をして。
小さなチョコちゃんですが、一緒にいてくれると、まるでボディーガードがついているような心強さがありました。

私にとって、一日の大切なひとときです。

今は同じ道を、まだ明るい空の下で歩いています。

昨日、その桜並木で、お母さんと息子さん、そして黒いラブラドールさんを見かけました。

黒ラブさんはお洋服を着て、三人とも本当に楽しそうです。
道の向こう側から、にこにこと微笑んでくださいました。

私も思わず、

「かわいいですね」

と声をかけました。

すると男の子が、いっそう胸を張って歩き始めたんです。
その嬉しそうなこと。
お母さんも、とても嬉しそうでした。

その姿を見て、ふっと昔のことを思い出しました。

わが家にも、黒いラブラドール・レトリバーがいました。
2000年生まれの、ジュニアくんです。

穏やかで、愛情深く、とても賢い子でした。

まだジュニアくんとのお散歩に慣れず、私が少し緊張しながら歩いていた頃のことです。

幼稚園くらいの男の子と、お父さんが歩いてきました。
すると男の子が、お父さんにこう言いました。

「お父さん、あのワンちゃん、立派だね」

お父さんも、

「そうだね」

と答えてくださいました。

私は驚きました。
小さな男の子にも、そんなふうに見えるのだなあ、と。

黒くて、ぴかぴか光る毛並み。
しっかりした体に、穏やかな顔。

ジュニアくんを連れて歩いていると、そんな言葉をかけていただくことが、たびたびありました。

少し大きくなった頃、道路工事の前を通ったときには、作業中の男の方が、

「立派な体してるね。お前、よっぽどいいもの食べてるんだろうな」

と、ジュニアくんに話しかけてくださいました。

でも、特別なものを食べさせていたわけではありません。
ブリーダーさんに教えていただいたドッグフードを、教わったとおりにあげていました。

大型犬との暮らしに慣れていなかった私たちは、まずは言われたとおりに、一つずつ覚えていたのです。

言葉をかけられなくても、すれ違う方がジュニアくんをじっと見ていかれることがありました。
その立派な姿に、何か感じてくださっているように、私には思えました。

ジュニアくんのお父さんにも、お母さんにも会いに行きました。

お父さんは、牛のように大きな黒ラブさん。
ブリーダーさんと、毎日山を何キロも走ると伺いました。

お母さんは、かわいらしいイエローラブさんでした。
気が強い一面もあるけれど、出産のときには自分で子犬たちのお世話をする、しっかりしたお母さんだったそうです。

後になって、おばあさんが大変優秀な警察犬だったことも知りました。

ジュニアくんには、英語の短い言葉でいろいろなことを教えました。

「Sit」
「Stay」
「Wait」

言葉と一緒に手や指で合図をすると、離れていても伝わりました。
覚えるのが早く、一度でわかってしまうこともありました。

当時、スーパーの外で待っていてもらうときも、言葉と手の合図でやりとりをしていました。
それを見た方が、

「すごい。そんなことができるんだ」

と驚かれることもありました。

私たちにとっては、いつものジュニアくんとの会話でした。

庭では、フリスビーやボールで遊びました。
待って、追いかけて、キャッチして、戻ってくる。

もうずいぶん昔のことで、普段は思い出さずにいる場面が、昨日は次々によみがえってきました。

最近見ているアメリカのドラマでも、警察犬とパートナーの深い絆に、心が温かくなりました。
昔ジュニアくんに使っていたのと同じ言葉を耳にすると、

「ああ、そうだった」

と懐かしくなります。

昨日の男の子とお母さんも、きっと一緒に歩く黒ラブさんが自慢だったのでしょう。

「かわいいですね」

そのひと言で、ますます胸を張った男の子。
その姿が、とても嬉しく、心に残りました。

昔の私も、あんな気持ちで歩いていたのかもしれません。

そして、隣には今、チョコちゃんがいます。

チョコちゃんはシーズーです。
もともとは弟の家のワンちゃんで、2020年1月にわが家に来て、私がお世話をするようになりました。

2020年3月24日朝8時32分の写真です 我が家に来てから3ヶ月目位の玄関ポーチでの写真です。

小さい頃、どんなふうに暮らしていたのか。
何を教わり、どんな遊びが好きだったのか。

私の知らない時間が、チョコちゃんにはあります。

わが家に来たばかりの頃は、私たちも手探りでした。
大型犬のジュニアくんとはずいぶん違い、小さなチョコちゃんは、どこか子猫のようにも感じられました。

当時、私は外で働いていて、帰宅は午後四時半頃でした。

まだ家の中での居場所も定まらず、玄関にお水とドッグフードを置き、リードをつけたチョコちゃんを残して出勤していた時期がありました。

「ただいま」

と帰ると、チョコちゃんはそこで丸くなって寝ていました。

朝からずっとここにいたのだろうかと思うと、申し訳なくて、とにかくお散歩へ連れ出しました。

チョコちゃんは、おとなしく一緒に歩いてくれました。

こちらのすることを、じっと受け入れてくれるような子でした。
だからこそ、何が好きで、何が嬉しいのか、私にはわからないことも多かったのです。

そんな始まりから、少しずつ暮らしが変わっていきました。


2020年9月21日。わが家に来て九ヶ月ほど経った頃のチョコちゃん。お散歩に出かける前の一枚です。

昼間、私の部屋に来て、一緒に過ごした時期もありました。
ベッドの上で、お腹を上にして、ぬいぐるみさんの隣でぐっすりお昼寝。

ぬいぐるみさんと一緒にお昼寝のチョコちゃん

当時の写真を見返すと、そんなひとときも懐かしく思い出されます。

今では、一階のリビングや妹の部屋で、ゆったりと優雅に暮らしています。
来たばかりの頃とは、ずいぶん違う毎日になりました。

一緒に暮らすようになって、もうすぐ七年になります。

それでも今なお、

「チョコちゃん、本当は何がいちばん好きなの?」

と思うことがあります。

ジュニアくんとは、小さい頃から一緒に覚えてきたことがたくさんありました。
チョコちゃんとは、わからないところから、少しずつ暮らしを重ねてきました。

大きなワンちゃんに出会うと、小さなチョコちゃんがどんな反応をするかわからず、距離を取って歩いてきました。
今も、その気遣いは続いています。

昨日、私はチョコちゃんに話しかけました。

「チョコちゃん、小さいからって、そんなに縮こまらなくていいんだよ。
チョコちゃんはかわいいよ。いい子だよ」

そして、

「お姉さんね、今、少しジュニアくんのことを思い出していたの」

と伝えました。

「チョコちゃんは、チョコちゃんだよ。
いい子だよ」

何度もそう話しかけながら、二人でゆっくり家路につきました。

2000年に生まれたジュニアくん。
あれから、もう二十六年になるのですね。

一緒に歩くと、人が振り返り、声をかけてくださった日々。
昨日の出会いが、その懐かしい時間を連れてきてくれました。

今、ジュニアくんは天国から、私たちを見ていてくれるように思います。

「お姉さま、僕のときとは違うんだね。
チョコちゃん、かわいがられているね」

そんなふうに言いながら、見守ってくれているかもしれません。

ジュニアくん、一緒に歩いてくれてありがとう。
チョコちゃん、今、一緒に歩いてくれてありがとう。

明るい桜並木で、懐かしい思い出と、隣にいる小さな命のぬくもりを感じた、昨日のお散歩でした。


2026年10月24日。今日は雨の中、赤いコートでお散歩しました。

すべてに感謝いたします。

I am truly grateful.

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