ある夏の穏やかな日、
うちの裏庭に、いつものようにキジバトがやってきました。
のんびりした時間が流れていたそのとき、
突然、そのキジバトたちが激しく喧嘩を始めたのです。
お互いに体当たりをして、ぶつかり合い、
見ているこちらがハラハラしてしまうほどでした。
「ケガをしてしまうのではないか」と、気が気ではありませんでした。
そのときです。
どこからともなく、あの「ギャーさん」がやってきました。
(私がそう呼んでいるカラスさんです。)
そして、来た瞬間――
喧嘩をしているキジバトに、
ほんの一瞬、ぱっと体当たりをしたのです。
そして何事もなかったかのように、
すぐにその場を離れていきました。
その一瞬で、あれほど激しかった喧嘩はぴたりと止まり、
キジバトたちは静かに離れていきました。
まるで、
「ここは自分のテリトリーだよ」
「この場所では、みんな仲良くしようね」
そう優しく伝えているかのようでした。
後を引くこともなく、
誇ることもなく、
たださらっと、その場を整えて去っていく姿。
それはとても爽やかで、
そしてとても大きな役目を果たした一瞬でした。
種を超えたようなその姿に、
私は思わず感心してしまいました。
小さな庭で起きた、
でも心に残る大きな出来事でした。
